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2011年6月23日 (木)

遠い響き 読後感想

「船に乗れ!」を読んでいたく感動して、藤谷治さんの作品を読もうと決めた。
図書館にあった、藤谷さんの作品を借りて読む。
「ぼくらのひみつ」
読後感想は別に書いたので省略するが、2作品の内容のあまりのギャップに驚いた!
同じ人が書いたの???

で、いったいどんな人なのか?ネットで調べてみると、下北沢の本屋さんなんですね。
それも、個人にあった本を選んでくれる、個性的な本屋さん。
な・る・ほ・どー
下北沢という場所に行ったことはないけれど、個性的な若者や役者ががいるイメージ。
”「なぜ、君はほうきなんだ?」
「あなたがフライパンだからよ!」”
みたいな芝居をしていそうな街のような気がする。
あくまで、イメージ。
でも、きっと、個性的な街なんだ。
隠れた何かを見つけ出すみたいな。
あくまでイメージ。

「ぼくらのひみつ」の主人公は2000冊のミステリーを読破しているのだけれど、この方もそんくらい読んでいるのかも。
だって、誰かにあった作品を見つけてあげるなんて、読んでなきゃできないものね。
私も人様に洋服選んでオススメする仕事をしているけれど、試着の手間も中身も違う。
服と本では。すごいと思うのみ。
いやー。頭下がります。

脱線した。

「遠い響き」感想
嵐の夜に、川べりで拾った男の話を一晩中聞き続ける作家とその妻。
男の話はオタクである自分のことと偏屈なアイドルにかかわる話。
夜中の風や雨の音が聞こえてくるような、どんよりとしめった進行。
いきすぎたエログロを含むオタク文化の否定と肯定。
有害図書を否定する社会への否定と肯定。
空気を読みながら他人とかかわる社会への否定と肯定。
家族という集まりのもろさ。
人を愛するという感情の不可思議さ。
なにかの(罪悪感かしら?)象徴のように現れるオランウータン。
いろいろな考え方があり、それが混在して成り立っていく社会に対して、「怒り」めいた感情が見え隠れする。

「船に乗れ!」のような現実世界、「ぼくらのひみつ」のような空想世界、「遠い響き」のような現実と空想の混在する世界。
藤谷さんの作品は多面性がありすぎて、購入時に注意が必要な感じがします。
だって、全然面白くなかったと感じる場合も大いにあるということ。
共通するのは、優れた芸術や文学への尊敬。逆に、芸術や文学の顔した偽物への嫌悪。
人間同士の心の底からの交流へ憧れ。上辺だけのコミュニケーションの無意味さ。
何かを語ろうとしている。
でも、だからこう思う。みたいな、作者の意見は見えているような、見えないような。
まさに、嵐の、豪雨の向こう側に何かあるのか?ないのか?そんな、感じ。
だから、読者によって、感じ方も違ってくるでしょうね。
むしろ、読者が何を感じようが、あまり気にしていないよ。とでも、言っている感じ。
好きに感じてください。って突き放された気もする。

ただ、「船に乗れ!」みたいな読後が気持ちよい作品から入門した私としては、お口直しが欲しいと思う読後感。
なんとも、どんよりした読後感である。

お口直しに、「船上でチェロを弾く」を購入。
こちらは、エッセイのようなので、頭の中を????で一杯にしなくてよさそう。
なんだかとりとめのない感想でした。

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